遠浅の好奇心

海・湖などで、岸から遠く沖の方まで水が浅いこと。そういう所。

山手線の南北文化

山手線の北側と南側はだいぶ雰囲気が違うなぁと思う。

 

渋谷から上野に行くとしよう。だいたいまるっと反対側だから、外回りも内回りもたいして時間は変わらない。でも、こういう場合、自分は外回りの方が好きだ。

渋谷から外回りで上野へ向かうと、新宿、池袋など主要な駅を通るが、本番は池袋以降である。巣鴨、駒込、日暮里といった、古い地域を通るのだ。山手線に乗り込む人もなんとなくお年寄りが増えた気もしたり、駅が全体的にこじんまりしてホームの近くに緑がでてくる。

 

電車から見える景色も住宅地が多くなり、なんとなく静かな雰囲気。昔からある空気感のようなものがそこにはある。

 

渋谷から内回りで上野へ向かうと、品川など海側を通ることになる。埋立地が多いせいか、新しいビルや道路が多い。車窓から見える景色もパキッとした印象だ。浜松町からは空港にも行けちゃう。

 

山手線は地図で見ると南北に長い楕円形になっている。北と南でけっこう距離があるんだから、そりゃ街並みも変わるもんだ。

 

一度、山手線を一周歩いたことがある。だいたい全長40kmくらい、朝8:30に上野を出発して、夜23:50に上野に戻ってきた。休憩入れつつ、15時間半くらいかかった。なかなか疲れたけれど、街並みが徐々に変わっていくところ、そこにいる人や車の雰囲気も変わっていくところ、グラデーションを感じられた。面白かったなぁ。

 

住宅、ビル、街並み。そこにいる人、どこかへ向かう人、そこへ来る人。すべてが醸し出す雰囲気で街並みはできている。それを感じるには、やはり歩かないといけない。

 

たまには歩道をぽつぽつ歩きましょう。地下鉄も便利だけど、案外一駅分なんて歩けるもんだ。

 

東京もいろんな街並みがパズルみたいに組み合わさってるんだなぁ。