青森旅行二日目のもう半分の記録~恐山から晩御飯~
青森旅行二日目半分の続き。すごい今更ですが。
とりあえず恐山、ここです↓
さて、バスでようやく登って登って着いたわけですが、突然開けた風景、湖、外輪山、きれいに一定の高さから上に霧がかかって山が一直線に雲に入ってしまっている、というこの曇天模様。最高のロケーションかよ。
駐車場も広く、車で来る人もたくさんいるんだなぁと思いました。入口へ。500円払って入場。
立派な山門と参道と本堂が一直線に。こんな山の上にどうやって作ったんだろう、という感じがしました。もちろん山の上に寺があるなんてよくあることですが、周りの雰囲気から「ここは人が立ち入るところじゃないだろう」という感じがすごいので、ここに立派な建物が存在すること自体に違和感を覚えました。
参道の脇に雨水が流れるところかしらと覗きこんだら真っ黄色。硫黄がすごい。そして参道の両サイドの少し離れたところに「掘っ立て小屋みたいなのがあるなぁ」と思っていたら、なんと温泉でした。男湯と女湯が両サイドに…。男湯のほうからは子供のギャン泣きが聞こえました笑 そりゃこえーよこんなところで風呂って…
本堂でお参りして、周辺を散策。横に道が分かれていて、そちらが岩場地帯。ここからがすごかった。
もう本当に岩だらけで。硫黄がちょろちょろ流れていて。緑の山は離れたところにはあるんですが、岩、岩、岩。ところどころに仏像やお賽銭箱など。
岩だらけで木が少ないからだと思うんだけど、音がしない。無音。
砂利を踏みしめる自分の足音しかせず、歩みを止めたら、無音。
時が止まったようだった。本当に異世界に来た気分だった。
ふと、ずっとここにいたいと思った。
岩山を上り坂、という感じのエリアを抜けると、岩が転がる平坦なエリアへ。賽の河原を模して石の山が散在。本当に地獄の入口のよう。
その先には湖。真っ白な砂浜。
今までゴツゴツの岩場に硫黄の黄色い沢を見ていて、景色のギャップに驚く。岩場地帯を地獄、この砂浜と湖を極楽、と昔の人は対比していたんだとか。お気持ち、わかります。湖も岩場とは別の意味でものすごく静かで。静寂ってこういうことか、と。これ三途の川かなとか思った。(湖だけどね)
他にも見どころあったけど、バスの時間の都合もあり撤収。
風車がお供えされていてカラカラと時折音を立てる。
(けれど、硫黄や火山ガスが出ていることを確認するためとのこと。切ない音だけど実用的だった。)
バスでまた下北の町へ。
バスの音声ガイドが「恐山エピソード」を延々と語る。市営バスとかによくある「次、止まります。こちらは○○が便利です」みたいな女性の声のテンプレ音声で。
お産で母子ともに亡くなった親子の母親が、自分の両親の夢に出てきて、「亡くなったときにおんぶひもを棺に入れるのを忘れた、恐山に持ってきてくれないか」と両親に言うから、両親は慌てて恐山に届けに行った、
とか、
16歳の息子を亡くした○○さんは、息子がちゃんとお山に行って迷わずに成仏できたか心配でイタコに頼んで息子の気持ちを聞いてもらった、
とか。
あの山道をがっくんがっくん揺られながらこのアナウンスを聞いている状況がシュールすぎるなぁと。乗り物酔いする人と、怖い話が苦手な人はダメだね。
その地域では「亡くなった人はお山(恐山)に行く」という民間信仰のようなものがあるそうです。だからこういうエピソードがたくさんあるんだとか。
駅からまた電車で青森市内へ。さすがに疲れて電車でうとうと。遠かった…
でもかなり貴重な体験ができた。最高。異世界を感じた。
夜はホテル近くのお寿司屋さん。とてもおいしかった。迷って迷って「奮発して松だ!」とやってみたものの、東京で食べるよりはるかにおいしいものをはるかに安く食べてしまって「あれれ?」という感じでした。いやぁおいしかった。ウニ、、うへへ。
近くに怪しげな純喫茶があって気になって入店。食後のコーヒーを一杯。レトロな雰囲気が最高。ブリキのおもちゃや振り子時計がいっぱいあって、もっといろいろ見たかったけど閉店時間間もなかったので退散。地元の人にも愛される喫茶店だそうです。とてもコーヒーおいしかった。怪しげとか言ってすみません。
二日目は朝から晩まで動きました。頑張った。
青森旅行の本懐を達したと言ってよい一日でした。
三日目もまた後で書きます。