あつい②「厚い」について
子供のころに、ミヒャエル・エンデの『はてしない物語』を読みました。
※amazonのせいかリンクが超長いw
『ネバーエンディング・ストーリー』として映画化もされた名作です。
確か親戚からもらった本だと思いますが、当時小学校低学年の自分には長いやら、難しいやらで途中で断念した記憶。だって「虚無」とか出てくるんですよ。小学生には難しかろうて。親に聞いた気がするもん、「お母さん、虚無ってなぁに」て。お母さんも困るて。薄ぼんやりした記憶によると「何もないってことよ」と言われた気がします。辞書を自分で引いた気もします。よく覚えてないです。幼い頭なりに、黄土色のなんにもない空間みたいなものをイメージしたもんでした。
確かその時は読破できず、小学校高学年か、はたまたもっと後か、どうにかこうにか読み切った気がします。でも正直あんまり覚えていない。何度かチャレンジするものだから、最初の方だけ何度も読んでいるので、頭の方はなんとなく覚えてるっていう笑
でもやっぱり一番印象的だったのは、本の装丁でした。
あの綺麗で、でもちょっとおどろおどろしいえんじ色。しかも二匹の蛇が互いの尾を噛み合って円を描いている。本の角度を変えると、えんじ色も変わって見える。蛇の色が移り変わる。表紙だけでも楽しんだ思い出。
しかも本の中に、今自分が読んでいるこの本自体が出てくるっていう驚き。本の中に登場する男の子が読んでいる本が、自分が読んでる本と同じなんですよ。その男の子が本の中に入り込んでしまうっていう、自分と、男の子と、自分が今読んでいる本と、男の子が読んでいる本と、なんていうか「鏡合わせで延々につながる世界」に迷い込む感じになるんですね。
ぱっと本を開いてぱらぱらめくると、字の色が二種類ある。それも斬新でした。えんじ色の文字と、緑の文字。世界軸が違うよ、ということがわかりやすいようにしているんだと思ったけれど、それだけでワクワク感がすごかった。そんな本に出会ったことなかった。
いろいろな種族が出てきて、特徴が事細かに書いてあるからイメージがどんどん広がる。挿絵も章ごとにあるくらいだから、ほとんどイメージまかせ。大人が読んでも読みごたえがあると思います。
最近読み直す機会があったのですが、読み切れませんでした。体調が万全でなかったせいか、集中力が持たなかった…くやしい。またリベンジします。
ミヒャエル・エンデの『モモ』も名作です。大人になったらぜひ読んでほしい、「時間どろぼう」の話。確かブログに書いた。
今振り返ったら2記事も書いてたw よほどよかったのかな。
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先日「熱い」思い出を書いてみましたが、同音異義語シリーズ(?)でいってみたいと思います。さて、いつまで持つか。