遠浅の好奇心

海・湖などで、岸から遠く沖の方まで水が浅いこと。そういう所。

ガチャガチャ図鑑①モア・メロン ~シリーズ「モアイ・ア・ラ・モード」より~

メロン、さくらんぼ、プリン、バナナ、リンゴ、バニラアイス、イチゴアイスの全7種。全て集めるとプリン・ア・ラ・モードならぬ「モアイ・ア・ラ・モード」ができあがる。1個200円。

LPが凝っている。「モアイだって、かわいくなりたい」という一文から始まるあらすじ(丁寧に "Ā la Suzi" と補足されている、ア・ラ・モード "Ā la mode" の世界を崩さない姿勢) 。あらすじを読むと、なぜか神様が現れる。なぜかその神様が、モアイの「かわいくなりたい」という願いを叶えてしまう。そしてまさかの「あら不思議!~(中略)~モアイたちはそれぞれの姿を見て、モアカワイイ~と大はしゃぎ。」。なぜア・ラ・モードになったのか。モアカワイイとは何なのか。あらすじの最後は「かわいいって、不思議ですね。」である。全てが不思議でしかない。

https://www.takaratomy-arts.co.jp/…/pandano…/moai/index.html

 

モアイらしい横一文字に結ばれた口元。彫りの深い目元。すっと通った鼻筋。他のア・ラ・モード達より比較的高さのあるモア・メロンは、よりモアイらしい縦長のフォルムに。ただ、後ろから見たらメロン。メロンの特徴である網目模様もきっちり再現。少しかすれ気味なところもよくできている。側面の果肉部分も黄緑色から黄色の見事なグラデーション。でも横から見るとモアイである。

ロンドンの大英博物館にはモアイ像がある。以前そこで実物を見たが、かなりの大きさだった。ガラスケースの中ではなく立った状態で展示されていたため、360°ぐるっと見ることができた。モアイの背中には丸い模様が描いてあった。あれはなんだったのだろうか。ちなみに、イースター島から大英博物館へモアイ像の返還要請が出ているようだ。未だに謎が多いモアイ像、どこへ運ばれていくのか。

イースター島では島内の部族抗争で「相手の守り神であるモアイを倒す」ということが頻発したそうで、かなりの数が倒されてしまったらしい(18世紀頃)。モアイを作るために木材を大量に消費し、人口爆発も相まって森林伐採などにもつながり、絶海の孤島は環境破壊が進み文明が廃れていったとのこと(諸説あり)。モアイから見るイースター島、奥が深い。いまだに作り方も作られた目的もよくわかっていないから、なおさら不思議。

ちなみに目玉があるモアイもあったそうだ。ただちょっと顔が怖くなるので、今の「ちょっと彫りが深いですね」というくらいの方がミステリアスでちょうどいい。メロンにしたってちょうどいい。