遠浅の好奇心

海・湖などで、岸から遠く沖の方まで水が浅いこと。そういう所。

「バベルの塔」展で頭の中がバベる

バベルの塔」展に行ってきた。

バベルの塔ももちろんだけれど、16世紀ネーデルラントの絵や彫刻がたくさん来ていてとても素敵だった。

babel2017.jp

 

その中で木でできた聖人の像があったんだけど、日本の仏像に似たものを感じたんですね。そんなに大きなサイズではないのだけれど、木を削って作られたひと。服の皺や、指先の爪まで繊細に表現されていて、本を片手に見下ろす瞳はおだやかで。日本人が仏や僧を木で作っていたのとほとんど同じようなものを感じました。海外の像って石とかのイメージが強かったから、なんだかこんなところで類似性を感じられたのが驚き。

 

あとやはり宗教の知識が足らない…!これを機にもう少し勉強しようかな。聖母子の絵もほかの聖なる人々も赤と緑の服が多かったけど理由は何だろうとか、「この人の絵には必ず刀のモチーフが入っています」とかそういう決まりごととかわかった上で鑑賞したら絶対楽しいだろうに。聖カテリナも、聖クリストフォロスも知りませんでした。教養が必要だ。

 

ボスの絵のユニークさはすごかった。浮世絵の北斎漫画をほうふつとさせるというか。でも北斎漫画のほうがかわいらしい。ボスの絵はちょっとグロいというか怖い部分がけっこうある。人間の欲望とかをそういった化け物の姿で表現したというからだろうか。そういったものが西洋絵画の世界にも存在していたことを知らなかった。ほぼ日とヒグチユウコさんのおかげ。

 

東京都美術館からほぼ日のTOBICHIへ。ヒグチユウコ『BABEL』原画展がやっていたので。

www.1101.com

にしても思うのが、幼いころからブリューゲルやボスの絵に触れていたというのはどのような環境なんだろう…でもあれだけすごく繊細な絵を描くというのはそこの影響もあるのかな。ボスのあれだけぶっ飛んだ(?)世界が「ひとつめさん」や「ギュスターブくん」のおかげでかわいらしくまとまっていて、でも女の子の顔は無表情で。画集買ったのでじっくり見よう。

 

最近美術館や博物館に行ってもメモも何も残していなかったので取り急ぎ雑記。