遠浅の好奇心

海・湖などで、岸から遠く沖の方まで水が浅いこと。そういう所。

もはやトランスフォーマーである~企画展「工事中!」@日本科学未来館~

日本科学未来館で「工事中!」という企画展を見てきました。

kojichu2019.jp

 

以下、HPより引用。

普段は立ち入り禁止の重機の現場にもぐりこみ、
工事現場に秘められた人類の知恵や熱意、
重機の力が文明の発展に与えた影響、
重機の仕組みなどを、科学的に“掘り”さげましょう!

 

重機だらけでした。ブルドーザー、ショベルカー、解体用のでっかいカッターなど、なかなか普段はお目にかかれない大きな重機が満載。特に、入口に置いてあった「四脚クローラ方式双腕型コンセプトマシン」という重機は、トランスフォーマー感があってかっこよかった。

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足はキャタピラなのに4つに分かれていて、腕もしっかり掴める造りになっている!操縦席はまるでロボットのコクピットのようでした。どうやって操作するんだろう。もう身体を動かす感覚じゃないかしら。

 

展示はプロローグを入れると5部構成です。

 

プロローグ:実物の重機でスケールを感じよう!

第1章:「大地」工事中!―世界を拓く重機たち

第2章:「都市」工事中!―建物、街、生活をつくる

第3章:「都市」再・工事中!―解体の美学

第4章:「未来」工事中?―これからもくらしを支えるために

 

HPにも記載されているように、工事の工程に沿って重機の展示や解説パネル、映像などが置いてあります。こんなにたくさんの重機をいったいどうやって搬入したのか不思議になるほど、大きなものが多く展示されていました。

 

ところどころに実験(体験)コーナーがあって、重機の技術解説を触って理解することもできるなど、子供にもわかりやすい構成。滑車の解説で、おもりを縄で引き上げる実験装置があったのですが、小さい男の子がこぞって縄を引っ張って重さ(軽さ)を体感していて、子供心をくすぐるように作っているんだなぁと感心しました。自分も体験してから「自転車のギアって実はこういう仕組みだったのでは…?」と後からふと思い至る。

 

個人的に一番よかったのは「解体」のコーナーです。めちゃくちゃでかいカッターや、磁力でモノを引っ張り上げる超・磁石なヘッド部分が展示されていて、「うおお、かっけぇ」と単純にサイズ感で楽しめる。重機全体でなくヘッドの部分だけでこの大きさって、全体ではどうなっちゃうんだろうと。磁力のやつは人間くらい持ち上がりそうな感じ。

▼でっかいカッター

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▼磁石!

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展示の細かいところにも「工事中」な世界観が意識されていて、企画者の思いを感じられてよかったです。養生テープが黄色と黒の縞々になっていたり、ライトが工事現場の電球ぽくなっていたり、防音シートみたいな仕切りがちょっと薄汚れていたり。高い天井を活かして重機の高さを感じられるように、展望スペースも設けられています。重機の操縦席に乗って写真が撮れるスポットには、子供がたくさん並んでいました。

 

工事現場感が特に如実だったのが、工事工程表の展示。「エクセルのガントチャートで作りました」という感じの細か~~~い工程表が展示されていて、思わずじぃっと見てしまった。数日の作業の遅れがこの全てに影響するのかと思うと…。社会人はスケジュール管理が大切なので、他人事とは思えませんでしたw 大切なことはどこの現場でも一緒なのだと実感…。

 

工事関連の標識で壁を埋め尽くす演出もあり、映えスポットも作ってあって思わず撮影。よく見ると海外の看板もあって珍しくてびっくり。

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最後にお土産を見て会場を後にしました。お土産はもう少し大人に受けそうなマニアックなものがあってもよかったかも。多少高価でもヘルメットとかガチな工事現場用具があったら買う人もいたのでは…?全体的にファミリー、子供向けな印象を受けました。

 

科学未来館のカフェでは企画展と連動した特別メニュー「ショコラブルドーザ」を提供。休憩がてらいただきました。重機のタイヤがチョコケーキ。かわいいね。転がってる白い石みたいなものもチョコです。よくできてる。

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科学未来館のカフェは眺めが良くて、お台場がよく見えて気分がいいです。当日はたまたま空いていて、比較的静かで天気も良くて、のんびりできました。混んでるときはすごく混んでるのですが…。あとなぜか「ダシ」をすごく推してくる。なぜ??なぜお出汁が飲み放題なのか、いつまでも疑問です。

 

科学未来館の企画展は、一般的な美術館の企画展に比べるとこじんまりした印象です。でも常設展がすごく充実しているし、解説の科学コミュニケーターさんもたくさんいるので、すごく手厚いです。ASIMOの演技コーナーもあるし。海外の観光客もたくさんいました。

※科学コミュニケーターさんについてはこちらの記事参照。

habitaso.hatenablog.com

 

科学未来館に行くなら、企画展だけでなく、常設展もセットでがっつり科学に触れる楽しみ方が断然正解だと思います。休憩しながら1日がっつり遊べる。「企画展 工事中!」は5/19(日)までです。アートとは少し違う体験型で楽しみたい方は行ってみては。気張らずに見れるし、お台場まで足を伸ばすのもたまには良いかもよ。

 

蛇足ですが、品川駅からバスでレインボーブリッジを渡って未来館まで行きました。路線バスでレインボーブリッジを渡るのも爽快であった!