遠浅の好奇心

海・湖などで、岸から遠く沖の方まで水が浅いこと。そういう所。

生きものになれる展に行ったけど、日本科学未来館の常設展でしみじみする② ~すごいぞ科学コミュニケーターさん~

①の続き。(時間経ちすぎた…)

habitaso.hatenablog.com

 

生命科学の歴史を学んだあとに、「Co-Studio」というスペースで「サイエンス・ミニトーク」が始まりました。

※以下サイトより引用

科学コミュニケーターやボランティアが、さまざまな科学の話題をわかりやすく紹介します。
時間: 11:30 / 12:30 / 13:30 / 14:30 / 15:30 (各回約15分) 

 

胸の高さくらいの壁で仕切られたスペースに柔らかい立方体の椅子がたくさん。誰でも聞けて出入り自由なミニトーク。そのときのテーマは「土星の衛星タイタン」についてでした。

「もしかして生命がいるかもしれない」ということで、今とても注目されている星だそうです(知らんかった)。探査機の「カッシーニ」とか確かにニュースでちらっと聞いた気もするが、全然すごさをわかっていなかった…

終わった後には別の科学コミュニケーターさんによるワークショップ。テーマは「試験管ハンバーグ」。

 

両方とも内容が面白いのはもちろんなのですが、「科学コミュニケーターさん」という存在が、自分にとって一番の新発見でした。

 

名前のとおり、科学者と「そんな専門的なこと知らんがな」な一般人の橋渡しをする人たちだそうです(ざっくり言うと)。

ワークショップを見ていて思ったのが、

 

 ①そもそも専門的な知識がないとプレゼンができない、でもやっていける知識量

 ②子供を飽きさせないトークスキル

 ③かといって大人のマニアックな質問にも対応できる臨機応変

 ④決められた時間内で伝えたいことを伝えきる構成力

 

レベル高かったです。コミュニケーションや…コミュニケーターや…

 

民間企業で働いていた人や、大学院を卒業して来た人や、いろんな経歴の方がいるようです。

 

検索すればなんでもわかる時代ですが、「検索したから全部理解できる」というわけではないです。逆に、検索すると「わかったつもりになりがち」。正しく理解してもらうこと、知りたいという好奇心を刺激すること。この二つを実践することは、検索優位なこれからの時代にとても必要なスキルだなと感じました。学校の先生とかは見習うべきでは。

 

www.miraikan.jst.go.jp

 

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いろいろ常設展を見たあとに、ようやく整理券の時間が来たので「生きものになれる展」へ。中に入ると、各ブースごとにさらに行列が…。ペンギンの服を来て滑り台を滑り降りたり、ダンゴムシスーツを着てダンゴムシ体験などなど。それぞれのブースが45分待ちとか。こんなに人気だったのか「生きものになれる展」よ…。

 

常設展をいっぱい見てけっこう満足していたのもあったので、ダンゴムシ体験だけして帰りました笑

 

だがしかし、ダンゴムシ体験の世界観もけっこう凝っている。

まずダンゴムシスーツがS/M/Lの3サイズ展開している。そして子供たちがダンゴムシになると、撮影に力を注ぐ親御さんたち。そんな親御さんにも世界観に入ってもらうために、彼らには蟻を模した「ダンゴムシを突っつく棒」を渡される。ダンゴムシは刺激を受けると丸くなるので、親御さんはそれでツンツンするのである。スタッフさんの甲高い声で世界観に忠実な指示が飛ばされ続け、なんだか圧倒された…。

 

自分たちに順番が回ってきたときは「ダンゴムシになりたがる大人」ばかりだったので、やたら大きいダンゴムシが這い回るという、あまりかわいくない状態だった。必然的に突っつく人が足りなくなり、スタッフのお姉さんが「なんだか蟻さんが足りないぞー?」と言いいながら、たくさん突っついていたのが面白かった笑 大人げなくてすみませんでした。

 

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混雑のおかげ(?)で常設展を見れたのが一番の収穫でした。理系に強い友人と言ったので、いろいろ解説してもらえてそれもよかったです。解説してもらうと「なんとなくすごい」じゃなくて「それまじですごいな」というレベル感で理解できるので良いです(これで伝わるのか)。

 

ロンドンの自然史博物館に行ったときも、子供向けのワークショップたくさんやってたな。歴史やアート系の展示をする博物館・美術館にも、もっと身近で話しかけやすい人がいたらいいかもしれない。最近行ったブリューゲル展では子供に「お絵かきパッド」みたいなのを貸し出していて、それは面白いなと思った(この辺もあとで書こう)。

 

ブログ2記事にもなったけど、ほとんどが常設展の内容になってしまった。でもそっちの方が学びも多かったし面白かったのでよしとしましょう。